スイスに別れを告げる列車はCornavin 1257発の
TGV6572。
ヘッドライトが3灯なのは現物見て初めて知りました(^^;)。
Cornavin駅は7、8番線がSNCF (フランス国鉄)のホームになっていて、上がるのにパスポートチェックがあります。
…単に見せるだけですけどね。
#Genèveは三方フランスに囲まれた街だから、国境越えて通勤するのもごく普通のこと。
私たちの乗った車両はかなり古いものらしく、機関車(先頭車)側面に描かれた紋章(編成ごとに違う。どこかの街の紋章かな。)もすっかりはげてずいぶんくたびれた様子。
車内も外見相応に古びたデザインで、全体としてちょうど東海道新幹線100系とか東北・上越新幹線200系とかと同世代の感じ。
こうした「新型」とはお世辞にも言えない車両で、専用軌道でもない在来線を100km/h以上で突っ走るのですから乗り心地は推して知るべし。いや、揺れる揺れる(-_-;;)。
技術的にもやっぱり日本の同時代と大差ないことが大変よく分かりました。
#在来線と軌道幅が同じだからそのまま走れるってのはうらやましいけど、冷静に考えたらそうするのが自然だよね(^^;)。
あと、基本的に人家から相当距離をおいて走ってるので騒音、振動対策は全く見られず。
前から分かってましたが、こういう立地条件で、しかも全席指定のTGVと人口密集地を通勤列車として走る日本の新幹線とをそのまま比較するのは間違ってますね。
途中まではよく晴れていたのに終点Lyon駅(まぎらわしい名前だけど、パリ中心の駅の一つ)に着くころはあたりは夕立のような強い雨(-_-;)。
営団丸の内線をゆりかもめが走っているような感じのメトロ
で宿の最寄り駅Grand Bourvardsに動き、舗装がでこぼこで水はけの悪い道をホテルまで。
なんか新宿歌舞伎町近辺に雰囲気似てる…。
一息ついたら散歩&夕食へと街へ。
すぐ近くのMadelaine寺院やオペラ座などの脇を通ってChamps-Elysses通り、Concorde広場へと巡るコース。途中ちょっとSaint-Germain des Presも足伸ばしましたけど。
――で、この辺の印象:無駄にでかい(-_-;)。
なんというか「権力の象徴」通り越して「財力の誇示」にしか見えなくて(実際そうなんだろうけど)、根っからの反権力、反体制の私には生理的に受け付けられないものが(-_-;;;)。
Interlakenの街路樹には胡桃がやたら多かったように、ここParisの街中はトチノキ(マロニエといった方が通るか)だらけ。
ちょうど実の熟す季節なので、上からの爆撃と足元のトラップ(舗装道路に固くて丸い実が転がってるのをうっかり踏むと転びかねない)に注意が必要です(笑)。綺麗な実なんですけどね。
葉も色づき始めてい(たらしく)てなかなか綺麗(だった様子)。
#私には見えませんf(^_^;;;)。
さて夕食は妹がFIGAROにて目星をつけていたお店へ。
――と、店に行ってみると「本日貸し切り」だったりなんかして(^^;)。
貸し切りでは仕方がないので、今度はChamps-Elysses近くにある他の候補へ。
――今度はお店はちゃんと一般営業してました。でもなんか店内が立食パーティー風な雰囲気で晩ご飯っぽくありません。
変だな、と思って妹に訊いてもらうと、(私はフランス語が話せないので(-_-;;))
「本日スペシャルデーにつき飲み物のみの提供」とのこと(^^;;)。
…ここも食事×ですか。
3軒めはもうちょっと離れたモロッコ料理店。すでに暗くなっていたこともあってお店を見つけるのに手間取ったあげく、ようやく着いてみると
「こんな陰気なお店本気で薦めてたんですか?」と思ってしまう薄暗く沈んだ雰囲気。
いかに疲れておなかも空いているとはいえこれはちょっと…ということで却下。
雨も降り出したんで早く店に入りたいところですが。
で、もはやFIGAROは信用ならんということで私の持っていた方のガイドブックに載っている中から宿のすぐ近くにあったところへ。
入り口がちょっと変則的だったので少し手間取りましたが、さほど彷徨うことなく無事到着。
――周りの人通りも多くて窓からも明るい光が漏れて、とても大衆レストランらしい感じ。逡巡の余地なくここに決定。
中に入ると2階まで吹き抜けの広く明るいホールのような店内ににぎやかな話し声があふれ、さながらビアホールのような雰囲気。忙しく動き回る店員さんたちもラテン系っぽい快活なノリで、今までの疲れも忘れてしまいそうです。
#反動でFIGAROの心証がさらに下がったのはいうまでもない…。
料理は年相応のコースメニューを注文。もっとも元々大衆食堂なんでそんなお上品な高い料理はありませんが。
ただし、当然ながら量は(日本の基準で言ったら)とても多いです(^^;;)。
食後のデザートにはpour chevre (どのシェーブルかは不明)を選択。
四角錐台で白かびに覆われた、典型的な若いシェーブルでした。
ただし味は酸味が弱く、かび臭が強かったこともあっていまいち(-_-;)。